雨が降る確率

　１ｍｍ以上の雨の降る降水確率予報はおなじみのものですね。しかしながら、これを正しく理解しているひとは意外と少ないと感じます。わかっているようで誤解していることが多いのです。ためしに、以下の事柄が正しいか間違いかあなたはわかりますか？

１．降水確率３０％と５０％では、５０％の方が強い雨が降る
２．たとえば東京都の降水確率が１０％という場合、東京都の１０％の地域で雨が降る
３．今日の午後の降水確率は１００％なので、午後はずっと雨だろう

さて、あなたはわかりましたか？正解は、

上の１〜３は全て誤り

ということになります。

まず、１．ですが、降水確率は雨が降る可能性がどのくらいあるかを示すものであって、雨の強さを示すものではありません。したがって、降水確率３０％と５０％という数値だけをみてどちらが強い雨が降るかは判断できません。確かに５０％の方がなんとなく強い雨が降りそうですが、これは誤りで、５０％で小雨が降る場合もあれば、３０％でも土砂降りもあり得るわけです。

次に２．ですが、上でも述べた通り、降水確率は雨が降る確率がどのくらいあるかを示すものです。これは、たとえば、東京都の降水確率が１０％といえば、東京都ならどこでも１０％の確率で雨が降るということを示すのであり、１０％の地点で雨が降るという事ではありません。１０％の確率で雨が降るなら１０％の地点で雨が降っても一見よさそうに思えますが、違います。東京都という広い場所においてはどこでもおよそ１０％の確率で雨が降るような気象状況であるということです。

３．ですが、今日の降水確率が１００％という場合は、ちょっと説明が難しいですが、降水確率は通常、６時間ごとに１ｍｍ以上の雨が降る確率として発表されます。午後の降水確率が１００％ということは、午後に１ｍｍ以上の降水がある確率が１００％なのであって、午後は雨が降りっぱなしということを表してはいません。降っては止み、降っては止み、の可能性もあるし、一度にザーッと降るかもしれませんし、しとしとと降り続くかもしれません。

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