やや強いってどのくらい強いの？

　天気予報では、風はやや強いでしょう、とか、やや強い雨が降るというようなことをよく言っています。このやや強いというのはどのくらい強いのでしょうか気になりますね。以前よりこの基準はあったのですが、平成１２年８月に気象庁から新しい風の強さと雨の降り方の解説表が発表されました。基本的には天気予報でもこれにそった表現を使うことになっています。

風の強さと降り方
１時間雨量（ｍｍ） 予報用語 人の受けるイメージ 人への影響 屋内 屋外の様子 車に乗っていて 災害発生状況
１０〜２０ やや強い雨 ザーザーと降る 地面からの跳ね返りで足元がぬれる 雨の音で話し声がよく聞き取れない 地面一面に水溜りが出来る この程度の雨でも長く続く時は注意が必要
２０〜３０ 強い雨 土砂降り 傘をさしていてもぬれる 寝ている人の半数くらいが雨に気づく ワイパーを速くしても見辛い 側溝や下水、小さな川があふれ小規模の崖崩れが始まる
３０〜５０ 激しい雨 バケツをひっくり返したように降る 道路が川のようになる 高速走行時車輪と路面の間に水膜が生じブレーキが効かなくなる 山崩れ崖崩れご起きやすくなり危険地帯では避難の準備が必要
５０〜８０ 非常に激しい雨 滝のように降る（ゴーゴーと降り続く） 傘はまったく役に立たなくなる 水しぶきであたり一面が白っぽくなり視界が悪くなる 車の運転は危険 都市部では地下街に雨水が流れ込む場合がある。マンホールから水が噴出する。土石流が起りやすい。多くの災害が発生する
８０〜 猛烈な雨 息苦しくなるような圧迫感がある。恐怖を感ずる 雨による大規模な災害の発生するおそれがある

　　風についても同様の表があります。

風の強さと吹き方
平均風速
(m/s)
 予報用語 速さの目安 人への影響 屋外・樹木の様子 車に乗っていて 建造物の被害
１０〜１５ やや強い風 一般道路の自動車 風に向かって歩きにくくなる。傘がさせない 樹木全体がゆれる。電線が鳴る 道路の吹流しの角度水平。高速道路で乗用車が横風に流される感覚を受ける 取りつけの不完全な看板やトタン板が飛びはじめる
１５〜２０ 強い風 高速道路の自動車 風に向かって歩けない。転倒する人もでる 小枝が折れる 高速道路では横風に流される感覚が大きくなり、通常の速度で運転するのが困難 ビニールハウスが壊れはじめる
２０〜２５ 非常に強い風 しっかりと身体を確保しないと転倒する 車の運転を続けるのは危険な状態となる 鋼製シャッターが壊れはじめる。風で飛ばされたもので窓ガラスが割れる。
２５〜３０ 立っていられない。屋外での行動は危険 樹木が根こそぎ倒れはじめる ブロック塀が壊れ、取りつけの不完全な屋外外装材がまがれ飛び始める
３０〜 猛烈な風 特急列車 屋ねが飛ばされたり木造住宅の全壊が始まる

　この表があれば、１時間に何ｍｍの雨が、とか、風速何ｍ／ｓと言われてもだいたい感覚的にわかりそうですね。ただ、気をつけなくてはならないのは、雨量の場合、１時間あたりの雨量は弱くても、長く続くと災害が起きる可能性がありますので注意してください。また、河川などの場合、その場所では雨が降っていなくても上流で強い雨があったりすると、いっきに水位が上がることもあります。自然の中で遊ぶ時は必ず気象状況に注意しましょう。

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