奈良の飲食店その１
その日は私は本来なら博多日帰り出張の予定だったのです。ところがその前日、「翌日は奈良で打合せするからこい！」とのご命令が。しかたなく、その日は博多から大阪にいきました。大阪では、博多出張に同行した営業氏推薦の博多ラーメンの店で夕食。（しかし、なんで博多からわざわざ大阪までいって博多ラーメンを食べてるの？って、食べながら思いはしましたが、そこの店に是非いってみてくれと営業氏がいうもので）そして、大阪に泊。翌日は奈良へ。奈良で昼食をとろうと思い、奈良市内をウロウロ。とりあえずコカコーラの看板が入口に出ているような古風な食堂があったので、「まあ、ここでいいや」とその店に入ったのですが、店に入った途端、私は「失敗したな〜」と思いました。私は、「奈良は観光地である」という事と、「奈良に観光に来るのはお年寄りが多い」という事を全然考慮にいれてなかったのです。店に入った瞬間、その異様な雰囲気に「これは参った」と私は思いました。まず、目茶苦茶混んでいる。まあ、混んでるだけならいいのですが、客のほとんどがお年寄りなので、独特の雰囲気をかもしだしています。しかも、店員が妙に不慣れというか、注文を間違えまくっているのが一目瞭然。お盆にいっぱい料理をのせたオネエサンが立ったままオロオロしてあたりを見回してる。しかし、お年寄りは大声でしゃべっているだけで、そのオネエサンが持っているのが自分の注文したものだかどうだか知ったこっちゃないし自分の注文したものがなかなか来なくても平気です。しかも、運ばれてきたものが自分の注文したものと違っていても気にしない。まあ、単に覚えていないだけかもしれませんが、そんなわけだから、さらに混乱をきわめてしまいます。
とりあえず、席について、注文はしたものの「こりゃ、相当時間がかかるな」と、半分あきらめて、本を読んでいました。そうしたら、３０秒としないうちに、目の前にいきなりソバだかなんだかが運ばれて来ました。どう考えても自分が注文したものとは違うので、店員に「これ、違うよ」といったら、「お客様は何でしたっけ？」って、３０秒前に注文したんだがなぁ....（苦笑）てな具合で、完全にパニック状態になっていました。 それでも、運良く（？）ちゃんと注文した通りのものが食べられました。店を出る時、隣のテーブルでは明らかに注文したものと違うものが出てきたにもかかわらず、平気な顔で食べているお年寄りの団体がいて、その一人が「これって何？」と店員に尋ねていました（苦笑）。
で、無事（？）昼食を終え、某所で打合せをやっている最中に電話がかかってきて「明日は京都の某所でお客さんと打合せをするからきてね」と、営業氏から電話がかかってきて、しかたなく、私はその夜は奈良に泊まることにしました。
（次回につづく）