捕虫網をもってでかけよう
いつもなら、日曜日の午前中は娘たちのピアノのレッスンがあるのだが、今日はお休みだという。子供達を置いて一人散歩にいくのもなんなので、「じゃ、トンボとりにいってみるか？」といったら、「いくいく！」という。捕虫網と虫かごをもってでかけることにした。もっとも、「虫は連れて帰れないからね。帰りに逃がしてこようね」と念を押しておいた。言っておかないと、あとでダダをこねられる。
家を出たら家の前にカマキリがいた。娘二人して追いかける。「こらこら、カマキリなんか捕まえたら、ほかの虫が食べられちゃうぞ」というのだが、一度見つけてしまったものはどうしてもあきらめきれない様子。カマキリも必死で逃げ回る。「はやく、行こうよ。カマキリなんかもっといっぱいいるからさ」
散歩道に入ると早速はしゃぎまわる子供たち。
私：「静かにしないと虫が逃げちゃうぞ」
爪の谷あたりまできたら、モンシロチョウが飛んでいた。
私：「ほらモンシロチョウがいたよ」
早速網ですくって捕まえてみせる。
長女：「わたしがカゴにいれる〜」
次女：「自分でつかまえたいよ〜」
チョウを見つけては、網を振り回す子供達。いつもなら、悠々とトンボたちが舞う散歩道なのだが、今日はどういうわけか、トンボたちは凄い勢いで飛びまわっていて、捕まる気がしない。虫とり網もってるからかな？
私：「ほら、頭にトンボがとまってるよ。じっとしてて」
次女：「あ、あそこにいた」
私：「そっちじゃないよ、あ、逃げられた」
黄色い花がいっぱいで、きれいだね〜。
これはなんていうトンボかな？
バッタをつかまえたよ。
メガネみたいだね〜。面白いね。
しばらくいくと、スズメバチがトンボを追いかけまわしているところに遭遇した。
私：「スズメバチがいるから気をつけて、ちょっと、ここで待っていよう」
子供達：「こわいよ〜」
私：「大丈夫だから。こっち側を歩こうね」
ふと時計をみたら、もうお昼だ。さて、そろそろ帰ろうね。爪の谷までもどったところで、「さあ、ここで虫たちを逃がしてあげよう」といって、虫カゴのふたをあけた。「また遊ぼうね」と一匹ずつ取り出して、逃げていく虫たちに手を振る子供達。
私：「楽しかった？」
長女：「とっても楽しかった」
次女：「もっとつかまえたかったよ〜」